ある日本人の英語

H. G. Wellsの小説「Kipps: The Story of a Simple Soul」の翻訳出版に向けた作業ブログ a one-man effort to translate a novel by H. G. Wells, “Kipps: The Story of a Simple Soul” (1905) into Japanese and publish the results

2020-01-01から1年間の記事一覧

ジョゼフ・コンラッド「チャンス」(邦題仮)第一部第四章メモ

ジョゼフ・コンラッドの小説「Chance」第一部第四章から、気になることをここに書きつけていく。ページ番号は手元の[オックスフォード本]のもの。 Chance Part 1 Chapter 4読解メモ Page 77, a riding habit Page 86, lifting that money Page 88, the pas…

ジョゼフ・コンラッド「チャンス」(邦題仮)第一部第三章メモ

ジョゼフ・コンラッドの小説「Chance」第一部第三章から、気になることをここに書きつけていく。ページ番号は手元の[オックスフォード本]のもの。 Chance Part 1 Chapter 3読解メモ Page 53, in a brown study Page 54, de Barral Page 54, There they lie…

Natsume Soseki's "Koto no sorane" in English: Beginning

A few words from the translator The following is my translation of the beginning passage of a short novel 琴のそら音(1905) by the renowned Japanese author 夏目漱石. I do this largely for fun or as an exercise of translation but shall try a…

メモ:知られざる世界の名作2?

知られざる世界の名作 H. G. Wellsの傑作Kippsの拙訳 キップス: 素朴な魂の物語*1 は中途半端にシリーズの最初の作品のつもりで「知られざる世界の名作1」としている。 同じシリーズの二番目の作品として Joseph ConradのChance を邦訳出版しようと考えてい…

メモ:ジョン・バカン「三十九階段」の献辞ほか

昔は良かった─アラムの場合 ウィリアム・サローヤンは小説My Name Is Aram第一話「美しい白馬の夏」で主人公アラムに9歳の夏の日、現実がまだ楽しく不思議な夢だったと語らせている。 One day back there in the good old days when I was nine and the worl…

ジョゼフ・コンラッド「チャンス」(邦題仮)第一部第二章メモ

ジョゼフ・コンラッドの小説「Chance」第一部第二章から、気になることをここに書きつけていく。ページ番号は手元の[ペンギンオックスフォード本]のもの。 Chance Part 1 Chapter 2読解メモ Page 30, launched Page 31, you must know, pedestrian Page 34…

雑談:ヒヨコの無駄話

多言語上達の体験本 かつてロンブ・カトー(姓名)というハンガリー人の多言語愛好家がおり、計16言語は通訳や翻訳の仕事をしたことがあるという。その著書に邦訳では「わたしの外国語学習法」という、あれこれ言語や言語学習について語る本がある(訳者は米…

雑談:たまたま誰も書かないこと

当然、何でもインターネットで見つかるわけではない。しかし、機密情報でもなく、反社会的でも、さほど専門的でもなく、この程度のことは載っていてもよいのに、と思って調べてもなかなか見つからないことがある。知っているなら調べなくてもよいのだが、あ…

アーも彼女に

これは最近の発見であるが、出発点は、すごく小さくつまらない。 ア たぶん先々週あたりだが書店で英語辞書を見ていてherの発音に気音hのないもの(敢えてカタカナ表記すればアとかアー)も挙げている辞書があることに初めて気づいた。そんなものが出現した…

疑問詞whose

以前、「会社はだれのものか」というのをよく聞いた。もっと昔には「かわいいあのこはだれのもの」なんてのをさんざん聞いた。子供には「あのこ」が「あの娘」だとは想像もできなかった。そんな漢字を知らなかったのはもちろんだが。 ここで注目するのは「だ…

雑談:地の果て、世界の果て

チベット旅行 先日、ポール・セルー(Paul Theroux)の旅行記を読んでいたら、こんな文に出くわした。 Crumpled together on the seat, they looked like poisoned lovers in a suicide pact. suicide pactというのは知らないがきっと「心中」のことに違いな…